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バーチャルオフィスで法人登記して口座開設するには

バーチャルオフィスでも口座開設できるという話を聞いていたから、法人登記をバーチャルオフィスにしたけど

確かにバーチャルオフィスでも問題なく口座開設ができる「場合」もあります。
しかし、一部のネット銀行ではそもそもバーチャルオフィスは不可ですし、
紹介等ない場合は銀行側もリスク管理上、怪しんできますので簡単とは思いません。

銀行口座開設の際はバーチャルオフィスだと明らかに信用度が落ちる

バーチャルオフィスは格安の登記住所として便利だけど

バーチャルオフィスというのはちゃんとした事務所を構えずに、
法人登記用にそのオフィスの住所を借りられるサービスのことです。

これを使えば月々数千円から法人登記用の住所がレンタルできるのと同時に、
私書箱のような形で郵便物を受け取ったり、転送したりしてくれます。

自宅が賃貸等でオフィス兼用だと迷惑がかかる場合などに便利なので、
私も固定費を抑えるためにバーチャルオフィスを最初の登記住所としました。

ネットで調べてみると、バーチャルオフィス運営会社さんらは、
「バーチャルオフィスでも十分法人口座が解説できますよ」という宣伝をしています。
(実際にそこの会社さんだとできるのかもしれませんが)

ゆくゆくはちゃんとしたオフィスを構えたいですが、
ひとまずはということでバーチャルオフィスをレンタルしてみたのです。

ネット銀行の住信SBI銀行はそもそもバーチャルオフィスはNG

早速ですが、いつも個人ではよく使わせてもらっている、
住信SBI銀行さんに法人口座開設届を提出致しました。

法人設立freeeさんを使わせてもらった際に、最後の口座開設のおすすめにも、
住信SBIさんが紹介されていたのでてっきり申し込めると思いました。

しかし、3週間ほど経ってもなかなか「口座開設のおしらせ」が届かないのです。
「遅いなぁ」と思っていたときにようやくお知らせが。

「法人口座開設はできません」

ガーン!

原因は明らかでしたが、個人で活用させていただいていたので結構ショックでした。
新設法人でバーチャルオフィスだとこうもダメなものかと。

あとで他の方のブログを拝見したところ、
住信SBIさんは「バーチャルオフィスでは不可」ということでした。

先に知らせてくれればまた無くて済んだものですし、
早く返送してくれればより親切な気がしますけれど仕方がないです。

銀行の人にバーチャルオフィスでの口座開設についてお尋ねしました

てっきりすぐ口座開設ができるものだと思っていたので、
他のネット銀行さんや都市銀行さんでは口座開設の手続きをしていませんでした。

そこで、知り合いの銀行員の方に聞いてみたところ、当たり前ですが、
「バーチャルオフィスだと疑われる可能性が高い」ということでした。

そして、直接支店に直接訪問して法人口座開設をお願いする場合は、
行員紹介で開設するよりも一層審査に時間がかかったり、厳しくなります。

知り合い等の銀行員の方、税理士さんを通して口座開設手続きをお願いしたほうが、
結果的に審査もスムーズではやく口座が開けるということです。
(政策金融公庫の融資も公庫と親しい税理士さんがついてると強いのに似てますね)

インターネットで調べてみたところ都市銀行やネット銀行でも口座が開けずに、
金融商品を営業に来た銀行員の方にお願いしたところ、
スムーズに口座開設ができたというお話しを見つけましたがまさにそのとおりです。

すべて「信用のある紹介」が一番強いということ。覚えておきましょう。

口座開設ならWeworkやコワーキングオフィスで登記が良いかも

オフィスを賃貸しているという話なら納得してもらいやすい

バーチャルオフィスは極端な形態ですが、最近は「シェアオフィス」も流行りです。
小さな法人であればコワーキングスペースに登記して活動していることも多いです。

この場合も信用度という視点から見れば普通のオフィスや実家と比較して、
劣ってしまいますが、バーチャルオフィスよりはいくぶん良いかと思われます。

オフィスを借りる際の賃貸借契約書があるのであれば、
この契約書と合わせて口座開設を届ければより一層印象が良いと思います。

実家に登記できれば無料だし信用もある

実家は逃げませんし、無料です。
もし親御さんを頼れるのであれば登記は実家にするのもありです。

ただ、問題点としては郵便物が実家に届いてしまうということですね。
自分が住んでない限りあまり望ましくはないかと思います。

やはりバーチャルオフィスよりはシェアオフィスの登記のほうが、
金融機関さんもすこしは安心されるのではないでしょうか。

銀行によりますが決してバーチャルオフィスというだけで口座開設ができない
といった画一的な対応は取られない場合もあるので望みはあります。
先程も申し上げましたが紹介等の場合は融通が効くからです。

しかしそのレンタルした住所にも注意が必要かもしれません。
過去に違法な企業が登記していたなど問題があった場合は、
より一層怪しまれますので口座開設が厳しくなる可能性があります。

レンタルしてもらえる住所に傷がついてないかを事前に確認して契約することも大切です。できるだけ事前に困難は避けたほうが無駄に心が折れません。

バーチャルオフィスで口座開設するためには?

口座開設なら信用できる人を通した紹介が一番強い

バーチャルオフィスでも口座は作れるというのは事実ですが、
それは決してどんな銀行でも作れるということは決してないことおわかり頂けましたか。

早く事業をスタートしたいという場合は可能な限り怪しまれない場所に登記して、
知り合いを介して口座開設を行うか、地元の金融機関にまず足を運ぶといい
でしょう。

自分のようにバーチャルオフィスを使って登記するのはあまりおすすめはしません。
結局、ちゃんとバーチャルオフィスの方に話を聞いたりしなければならないので、
時間もかかるし、どっちにせよ確実なことは言えないので不安定な状態になりがちです。

銀行の窓口に直接口座開設申込み手続きに行ったとしても、
飛び込み営業と同じで「何か怪しいのでは?」と疑われてしまいます。

なので、バーチャルオフィスやレンタルオフィスに登記する場合は、
知り合いの行員の方などにお願いしておいたほうが良いと思います。

これもまた常識的に考えて当たり前の事なのですが、
世の中の信用というものの仕組みがよく分かり勉強になります。

地元の金融機関さんなら少しは口座が作りやすくなる

信用金庫さんやゆうちょ銀行さん、そして地方銀行さんの場合は、
地元の金融機関ということで口座開設してくれることも多いようです。

数百万円から数千万円程度の比較的少額の決済でもあたたかく引き受けてくださいます。
スモールビジネスなら地元の金融機関さんとつながりができると良いですね。

また、地元のビジネスプランコンテストや助成金等でもお手伝いしてくれたり、
顔を合わせる機会もある
ので、たとえ取引がなくても、
つながりがあるだけでも選択肢としてあるだけで安心です。

法人口座がないと取引が事実上できない

しかし、一体なぜ法人口座がそこまで必要なのでしょうか。
個人口座でもお金の取引自体はできますよね。個人事業主の方はそうしています。

ただ、それはあくまで小規模な事業活動であれば良いのですが、
ある程度の会社と取引するとなるとそうは行きません。

普通は経理処理や信用度の問題からそもそも口座がないと取引できないのです。
お金のやり取りができないと会社である意味がなくなります。

ですから、会社をある程度大きくしようと考えているのであれば、
意欲や計画性を示すためにも、ある程度の資金(資本金)が必要になりますし、
法人口座を作れるくらいの社会的信用があると認められなければならないのです。

しかし、一方でマネーロンダリングや詐欺集団の口座として使われては銀行も困ります。
そのため法人口座でバーチャルオフィスの場合は非常に警戒されるのです。

特に近年ではFACTA(米国の外国口座税務コンプライアンス法)の影響もあり、
口座開設時には必ずチェック表への記載が求められるようになりました。

こうした背景からもネット銀行のような顔を合わせないタイプの銀行は特に、
口座開設の要件を厳しくしていく方向にしかならなさそうです。

会社登記ができても口座が作れないなんて事になったら意味ないですよね。
はじめての法人口座開設の際はぜひこの点気をつけて、いろいろな方に相談して、
いろいろな方面からトライしてみてくださいね!

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