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パソコンの電源がついたり消えたりする故障を治す

ある日仕事用のWindowsPCの電源をつけたらパソコンが起動しない。

ファンは回ったのだが、しばらく待ってみても画面がつかず、一度停止して、再度ファンが回り始めたが、やはり起動しないのだ。

何度確認しても再起動しても、メモリの差し直しや最小構成での起動を試みても起動しないので、マザーボードもしくはメモリの故障を考えた。スイッチ系の故障、通電確認のために検証用のスイッチとスピーカーで確認することにした。

それであれば、CPUグリス(1000円くらい)と検証用スイッチ(500円くらい)でできる範囲での故障原因の特定はできるので、無駄に壊れていないパーツを交換することはない。

PCの電源が付いたり消えたりする故障の原因

パソコンの電源がつかないと一言に言ってもいろいろな原因がある。

今回は「電源が一度は付くのだが、画面がBIOS含めて全く表示されず、一定時間CPUファンなどは回り、しばらくすると再起動するかのように、一度止まって再度動き出すような現象」が発生した。

結論から言えば、今回のような症状はメモリの接触不良が原因であった。

故障の原因を追求するにはビープ音で判断

実はパソコンが起動しない原因を特定することはできる。それがビープ音である。パソコンを起動すると「ピッ」という音がした。無味乾燥な小さなブザー音である。

最近のマザーボードにはスピーカーがついていないことが多くなった。それゆえビープ音で起動を確認することができない。

しかし、今のマザーボードでもスピーカーをつけるための端子は付いている。スピーカーは一つ持っておくと原因追求ができる。(もちろん、一般的な家電メーカー製やノートパソコンではこの方法は難しいことが多い。自作PCやBOTメーカー製のPCの場合である)

また今回はスイッチ系の故障、接点不良の可能性も頭にあったので、ビープスピーカーだけでなく、こちらのスイッチ含む検証セットを購入した。

ビープ音による故障判断のコツ

正直、故障と言っても新品のマザーボードがたったの数年で壊れるということはほぼ考えられない。ただし落下、静電気、コネクタ接続ミスによる過電流(ショート)など思い当たる節がある場合は例外だ。

こちらの動画では実際にビープ音による故障判断の方法を説明していてわかりやすい。

ビープ音による警告音は基本的にはどのマザーボードも似ているが多少は異なるようだ。

私が使っているASRock B360M-ITXでのメモリエラーは「プー、プー、プー」と長音3回だが、こちらの記事によれば「長音連続」がDRAMの接続・装着エラーと記載されており、回数は特段記載がない。

https://ezisamo.com/archives/speaker-peep.html#index_id3

もしビープ音による故障箇所の判断ができれば、部品を手当り次第交換して見るよりははるかに出費が抑えられる可能性が高い。(新しい部品を買いたくなる気持ちは分かるが…)

メモリの付け方・外し方

結果的に、メモリを改めて完全に取り外した上で、左右を入れ替えてしっかりと付け直したところ正常に起動した。その間にCMOSクリアも行っている。

メモリはマザーボードによって両側で固定するタイプと片側だけで固定するタイプがある。
垂直に挿入してマザーボードにしっかりと押し付けると「パチッ」と固定する部分が動く。

この際に垂直方向にしっかりと力を加えて取り付ける。間違っても無理矢理に固定する部分を自分の力で無理に動かしてはいけない。(動かない上に、垂直に押し付ける以外に固定する方法はない)

https://www.tsukumo.co.jp/bto/faq/120005.html

一度確認したはずと思っても再確認

ビープ音による検証を行う前に、メモリは何度もつけ直した。それにも関わらずやはり治らなかったので、マザーボード側のメモリスロットに問題があると考えていた。危うく新しいマザーボードを購入するところであった。

実はつい先日、同じパソコンで電源ボタンを押したら「プスッ」と音がして、焦げ臭い匂いがかすかにして二度とつかなくなったことがあった。これは電源の故障だった。だから今回も部品の寿命かと思った。

それが、500円のビープ音によりメモリの装着によるエラーが原因だとはっきりしたのだから、これはもう完全に自分のメモリの付け方が悪かったとしか言えない。

結果的に、何度も装着した気になっていたメモリをもう一度だけ、ちゃんと付けてみようと心を入れ替えて検証したことで、結局また使えたわけである。

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