- 親知らずを抜く勇気が出ない人
- 親知らずの専門歯科医を知らない人
誰しも一度は気にしたことがあるだろう「親知らず」
かくゆう自分もその存在を指摘されてからずっと気にかけていたのですが、本日ついに左側の2本を抜き、そして今の所は全然痛くなかったので、日本中の歯に悩む人のためにも、そして皆さんの不安を和らげるためにも記録しておきたいと思いました。
28歳という年齢で親知らずを抜くことを決心するまで
親知らずを抜くタイミングというのは、人によってそれぞれだと思いますが、一番多いのは「親知らずが痛みだした時」だと思います。また、歯列矯正を固定するために念の為抜いておくという人も少なくないと聞いています。
自分の親も50代になって初めて親知らずを抜いたのですが、その話を聞く限りは、大学病院で全身麻酔だったという話を聞いて「恐ろしいなぁ、自分は痛くなるまでは抜かないぞ」と思ってました。ちなみに親知らずも、ちゃんとまっすぐ生えてくる人もいます。
特に悩みがなければ抜く必要がない歯ではあります。しかし、私はなぜ突如抜こうと決心したのか。それは「歯磨きができなかった」からです。
自分の親知らずは下の歯は完全に横向きで、上の歯はかろうじてまっすぐ生えていると言える左側と斜めに生えている右側があります。これらは全て歯茎に埋まっていたし、痛くなかったので放置してきました。
ただ最近、親知らずの角が少し生え出てきたことに気づいたのです。それは糸ようじを一番奥に入れた時に引っかかったからで、少し磨いてみたら一番奥が最も臭うことに気づいてしまいました…
この奥歯というのは一番虫歯になりやすいというのは常識ですが、歯ブラシが届かないんですよね。頑張って定期的に糸ようじを入れていればある程度は磨けないことはないのですが、もともと歯並びも良くない上に、磨きづらく、すこし放置すると悪臭を放つのでどうにかしたいと思っていました。
以前からかかりつけの歯医者さんに行った時には、「まだ出てきてはないけれど、横向きに生えてるね」と言われていましたが、ついに頭が出てきて、しかも悪さをし始めているとなると一層気になってしまいました。
そこで、Webを使っていろいろと調べてみると、親知らずの抜く・抜かないで悩まれている方がとても多いように思いました。
私の場合は歯列も悪く、下の親知らずは既に横向きであることを認識していたため、これを安全に抜ける歯医者さんを探したいという段階でしたが、一度気になっている方は近所の歯科医でレントゲンを取ってもらうと良いと思います。
いろいろと探してみると、大学病院でなくとも親知らずの抜歯を得意にする歯科があることを知り、部分麻酔であまり時間をかけずとも抜歯が可能であるという評判だったので、とりあえず見てもらおうと考えたのでした。
口腔外科なら横向きの親知らずでも当日診察後すぐに抜歯が可能
そこはWebで予約も簡単にできる上に、評判の良いお医者さんだったので、すこし電車に乗って向かうことにしました。((とても良い歯科医院でしたがご迷惑になっても嫌なので、もし知りたい方は直接コンタクト下さい!))
受付で簡単な問診票を書いたら、「診察を受けて頂き、抜歯が可能であれば本日抜歯するということでよろしいでしょうか」と聞かれて、「そんなにすぐ抜けるものなのか!」と驚きつつも複数回通院も面倒だったのでちょうどよかったです。
そして、すぐにレントゲンとCTを取る部屋に通されて撮影。最新式のデジタルレントゲンとCTで、これらで撮った写真は処置室のモニターで見せてもらえました。
一通り親知らずの抜歯について流れを説明いただいた後、レントゲンとCTを見ながら処置の流れを詳しく説明してくれます。この時点で結構ドキドキしてました。
少ない確率ではありますが、稀にしびれ等が起きうること、そしてほっぺの空洞(副鼻腔)に親知らずが突き出ている可能性、そして治療後にくしゃみや鼻を噛む際にそこに穴が空いてしまう可能性について説明を受けます。そして、承諾書にサインをします。
歯茎切開が必要な親知らずの抜歯上下2本に掛かった時間は20分ほど
- 状況としては、親知らずは4本ある
- 下の2本は横向き、上は左側は比較的まっすぐ、右側は斜めに生えている
- 全て一部が少しだけ出ている状態(歯茎切開が必要)
治療はとても単純ですね。まず、麻酔を掛けます。まずは表面麻酔という綿に染み込ませた麻酔液を歯茎に当てておきます。次に歯科で一般的な歯茎への注射による部分麻酔がされます。子供の頃に虫歯の治療で何度かかけられたことがあるあの、「ほっぺがぼーっと」する麻酔です。
その後、まず下の歯から抜いていきました。メスで歯茎を切り、親知らずを出す。これも麻酔が聞いているので全く痛くないし、顔にガーゼがかけられているので見えず怖くないのが少し良かったです。
そしたら歯を引っ張り出しますが、横向きに埋まっていた私の下の歯はそのままでは抜けないのでまず頭の部分を削って取り出し、残った歯の根元を改めて抜いていく作業が必要でした。これも全く痛くなかったです。
もし、痛みを感じたら手を上げるか声を出すかして、追加の麻酔を打ってもらうそうです。私は「こんな麻酔で効いてるのかな」ととても心配していましたが、追加の麻酔は必要なかったです。
下の歯が全部抜けたらあとは簡単。2針ほど歯茎を縫って終わりでした。この抜糸は1週間〜2週間くらいで一度糸を抜いてもらえば傷口はふさがってるということです。
上の歯の場合はもっと簡単で、基本的には同様に歯茎から歯を出したら少し引っ張り出すような形ですぐに抜けてしまう。これも麻酔が十分聞いているので全く痛みは感じなかったです。
左の上下2本を抜くのにわずか20分ほど。これまでに何千本も処置してきた口腔外科医にかかればこのくらいは朝飯前なのかな。そして、毎日何本も抜くというのもまたご苦労さまだと思います。((クイーンのドラマーであるロジャー・テイラーは当初歯学部に入学したが、「一生分の歯を見た」とあまり自分には合わないと感じたため退学したという話がある。))
親知らず抜歯直後は痛みもなく、腫れもないが…
治療から約3時間たった今はまだ麻酔が効いているようで痛みはないです。
処置後にかんでいたガーゼは50分ほどで捨てて、頂いた新しいガーゼを入れようとかも思いましたが、あまり出血していない場合は入れなくても良いようなのでそのままなにもしないようにしてます。
投薬は抗生物質と痛み止めの2つでした。ちょうどお昼の時間に処置をしたので中途半端だが、4時間はあけて服用するように指示された。初日なのでちゃんと守ろうと思います。
抜歯初日なので風呂や運動、アルコールは禁止、食事も控えます。なお、腫れについては処置の翌日もしくは翌々日がピークになって自然と引いていくそうです。
腫れても別に良いですが、痛みがないといいなと思います。
親知らずの抜歯に掛かった費用と歯科の選び方
歯列矯正など美容目的を除き、親知らずも保険適用の治療になるようですが、私の場合は2本抜いた際の費用は13000円でした。これには初診料、レントゲン、CT、施術料、投薬が含まれています。
おそらく抜きやすい歯で、順調に処置が進めば、Webページにも記載の通りの大体一本あたり3000円位になるのかなと思います。ただし、歯の状態が悪い場合や形が抜くのに難しい場合なども起こりうるので、あくまで費用は参考程度ですね。
個人的には、歯科治療が苦手なので無痛でかつスピーディーに治療してもらえて本当に良かった。さすが親知らずを専門にしているだけあって、ものすごく洗練されていました。
結論として、親知らずの抜歯で不安を持っている方は、親知らずの治療を得意とする歯科医にお願いしたほうが良いと思います。もちろんかかりつけの歯科医も口腔外科(インプラント等)を得意にしていれば治療できるとは思います。
ただ、親知らずは普通の正常な歯というよりは、一番奥歯でかつ埋まってることも多く、神経が近くを通っていることが多いようですので、親知らずを専門にされている歯医者さんのほうが高度な処置をしてくれると思います。