エッグドロップに学ぶ、常識の破り方
成功することはとても素晴らしいことだ。
ビジネスでもスポーツでも芸能でも。誰かに「成功だ!」と言われたらみんな嬉しい。
でも、真の意味で成功の定義を決めるのは自分だけだ。人から認められた成功は自尊心を少しだけ満たすけれども、人から認められなかったらいつまでも満たされない。
たまたまNewspicksを読んでいたら、全然視点は違うが「人の言う成功」について語ったグリーの田中さんの記事があった。
【田中良和】人が言う成功は「星の輝き」のようなもの
https://newspicks.com/news/3313833/
常識を破って新しいエッグドロップの方法を考えたとする。そしてコンテストでは見事優勝!といいたいのだが、実際参加してみたら全く評価されなかったとする。
「いや、自分の卵は割れてないし最高の着地をした」
しかしアイデアには「独創性」という評価項目が欠けていたので優勝できなかったのだ。
そんな時どう思うだろうか。得点が悪いことにいつまでも納得しないで、エッグドロップのことを考えることをやめるだろうか。
私の考えたエッグドロップ対応装置
最高のアイデアを作ったと自分が思えたならばそれは最高だ。しかし、それではまだ終わってない。自分のアイデアからさらに何を導き出せるかを徹底して考えるのだ。
「エッグドロップコンテストに優勝することが目的ではない。エッグドロップについて考えた結果として生まれたアイデアをそれこそ温めて孵化させることこそに意味がある」
ちなみにこれが自分が考えたエッグドロップ用衝撃吸収格子装置だ。低コストかつ家庭にあるものですぐにエッグドロップに対応することが可能だ。
素材は主にストローとテープで構成されている。基本的には大小の三角形を組み合わせて作っている。このアイデアは無類の車好きとして、自動車用のロールバー、そしてバンパーから拝借したものだ。
主な素材であるストローは空洞でかつ反発力のあるプラスチック素材である。この素材を用いて三角形を作る。なぜ三角形にしたのか?
それは建築における「トラス構造」をモチーフにしているからである。平面トラスを組み合わせることで三次元の衝撃吸収空間を構成する。これにより、中心部は常に浮いている状態になる。
落下時はどの方向から落ちたとしてもその衝撃を空洞によって抑えることが可能である。
おわりに
ただ、本番はあまりにもこの子を気に入ってしまったため、実際にコンテストに出すことはなかった。
代わりに紙のお皿で作ったUFOとドローンを足して二で割った装置を開発し、卵を守ることに成功したが、落下速度はさほど遅くないくせにあまりにも風を受けてしまうため、落下地点の予測が極めて難しいという反省点を得た。
さて、この「トラス構造衝撃吸収エッグドロップ用装置」の基本構造は卵の輸送はもちろん、他の強い衝撃が想定される使用状況に使えないだろうかと真剣に考えるのであった。
株式会社ルナン研究所 立体トラスとは?
http://www.rnan.co.jp/knowledge/3d-truss/