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【10分でわかる】債権と債務の違いを図解します

債権(さいけん)と債務(さいむ)の違いについてご説明します。

この記事の対象
  • 債権と債務の違いを知りたい人
  • 高校の家庭科や政治経済で債権債務関係を知った人
  • 自分が債権者と債務者のどちらか知りたい人

債権と債務のわかりやすい説明

一言で言えば、「債権(さいけん)とは、特定の人に要求する権利」を指しています。
そして、「債務(さいむ)とは、特定の人に行動する義務」を意味しています。

  • 債権とは誰かに要求する権利
  • 債務とは誰かのために行動する義務 

債権と債務という言葉の両方に使われている「債」という字は、
「借りがある」という意味です。

そして「権」は力、「務」は役目を担うという意味を持っています。
すなわち「債権」は借りに対してのちからを持っているという意味であり、
「債務」とは、借りに対して役目を全うするという意味を持っています。

こうした反対の関係性を法律では「権利と義務」といいます。(権利義務関係)
債権はその「もの」を指していますが、債権を行使する権利を持つと(一般的には両面になっていますが)、その債権を行使する権利「ちから」として相手に影響を与えることができます。

債権と債務の一番良くわかりやすい例としては、
「お金の貸し借り」(金銭貸借)が挙げられます。

債権と債務の具体的な例を金銭貸借取引から学ぶ

早速ですが、あなたはカフェを始めようとしていると考えて下さい。

開業資金として500万円必要で、手元には200万円しかないときどうするでしょう?
家族や友達から借りたり、銀行から借りることが思い浮かぶと思います。

それでは、早速足りない分の300万円を銀行から借りるとします。
借りる際には銀行に対して当然に返すことを約束します。
その契約内容は「金銭消費貸借契約」という契約書に記載されます。

この契約書にハンコもしくは署名をした瞬間から、債権と債務が発生します。

銀行はあなたに対して300万円の債権を持ち、
あなたは銀行に対して300万円の債務を持ちます。

銀行はあなたに対して決められた期間に、決められた金額を返してもらう権利を持ちます。あなたは銀行に対して決められた期間に、決められた金額を返済する義務を負います。

debt-and-credit.001このように表裏の関係であることが、債権と債務をわかりにくくするため、
少し混乱を招く原因になっていますが、おわかりいただけましたでしょうか?

お金以外の債権と債務関係もある

もう一度、債権と債務について、今度はもう少し固い言葉で説明してみます。

債権とは…特定人(債権者)が他の特定人(債務者)に対して、一定の行為(給付)を請求することを内容とする権利。金銭を貸した者が借り手に対して、その返還を請求する権利など。

債務とは…特定人(債務者)が他の特定人(債権者)に対して、一定の行為(給付)をすることを内容とする義務。金銭を借りた者が貸し手に対して、その返還をしなければならない義務など。

債権と債務は一般的にはお金の貸し借りをイメージしますが、
債権が「特定の人に要求する権利」で、債務が「特定の人に一定の行為をする義務」であるという定義によれば当然それ以外の債権債務関係もあります。

以下の債権と債務の関係を考えてみて下さい。

あなたがアルバイトして(債務)、お金をもらう(債権)
あなたが自動車を購入して(債権)、お金を支払う(債務)
あなたがPS4をあげて(債務)、Nintendo Switchをもらう(債権) 

先程、表裏の関係と言いましたが、今度は相手方から見てみましょう。

コンビニがお金を払って(債務)、アルバイトしてもらう(債権)
自動車ディーラーがお金をもらって(債権)、自動車をわたす(債務)
友達がNintendo Switchをあげて(債務)、PS4をもらう(債権) 

意外と日常的にしていることが債権と債務の関係にあることがわかりますでしょうか。
「何かをあげる代わりに何かをもらう」という関係性を「請求」と言います。

日常的に我々は債権と債務の役割を交互に行いながら、請求しているというわけです。

まとめ

債権と債務は、権利と義務のような表裏の関係
債権は「請求する権利」、債務は「提供する義務」
ただし、行使をするかどうかは、できるかどうかはその人や契約など状況次第
実はみんなが日常的に債権者と債務者になっている 

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