シリコンバレーのプレゼンテーションにはテンプレートがある
資金調達する際にスタートアップが投資家にプレゼンテーションを行うことを「ピッチ(Pitch)」といいます。
野球のピッチャーという単語が、そのまま「投げる」という意味から来ているように、ここでいうピッチも投資家にアイデアやプロダクトを投げて、ちゃんと受け取ってもらうことが目的です。
この時に使うパワーポイントやPDFのスライドを「ピッチデック」といいます。
日本ではあまりピッチデックのデザインに気を配る起業家はいませんが、米国ではこのピッチデックにかなりの力を入れます。それも、競争が激しい中で自分の企業に投資してもらうために、見やすく、説得力のあるピッチデックが必要であるからです。
このピッチデックをつくるのは起業家の最初の仕事なのですが、シリコンバレーではあまりにも多くの起業家がピッチを行うため内容がテンプレート化されています。
それに伴ってパワーポイントのテンプレートもよく使われています。中でもImprove Presentation社が販売している20ドルのピッチデックがポピュラーです。
日本でもトーマツベンチャーサポートなどが「Morning Pitch」などを開催していますが、まだピッチデック自体のテンプレートが普及しているとはいい難いと思います。
今、スタートアップ起業を目指すなら買って損はありません。
起業家向けプレゼンテーションとしてデザインが完成されている
https://www.improvepresentation.com/
Improve Presentationのピッチデックは19ドルで販売されています。もちろん、無料のピッチデックテンプレートも他にたくさんあるのですが、やはり有料のものが使いやすいことは確かです。
私もKeynoteに最初から付属しているもの、無料のもの、自分でデザインしたものなど使ってきましたがやはりいちばん評判が良いのは有料のテンプレートでした。
フロントページからメンバー紹介、SWOT分析、収益グラフに至るまで使うデザインがすでに決まっているという点がとても楽です。
デザインに自信がない人が無理してデザインするよりもそのままテンプレートを使うことで、無駄な時間を掛けることなく最高のデザインが使えますし、その分の時間を内容を磨き上げることに用いたほうがよっぽど良いと考えています。
ピッチ用にアイコンセットが付属していて汎用性がある
デザイン的に統一されているアイコンセットが含まれているので、既存のサンプルスライドのアイコンをこちらに変更するだけで、別のピッチデックを簡単に作ることができます。
基本的にはそのまま使えるスライドばかりですので、作成の手間はほぼかかりません。
投資家向けのプレゼンではモーション設定するとより美しい
私は操作ミスやWindowsでも見られるようにピッチデックを基本的にPDF化してしまいますが、モーション設定するのも一つの手です。
個人的には「マジックムーブ」を用いるとよしなにMacが設定してくれるので、こだわらずとも美しいモーション設定できます。
色彩が統一されているのでマジックムーブを用いたときのなめらかなスライドの変化が効果的なプレゼンテーションになると思います。プレゼンテーションを極めたい人は間違いなく有料のテンプレートを使用すべきです。
【補足】Macにフォントをインストールする方法(otf・ttfファイル)
Macにインストールされていないフォントをインストールするのはとても簡単です。
ダウンロードしたotf/ttfファイルをダブルクリックして、出てきたウインドウの「フォントのインストール」をクリックするだけです。
もしくは一括選択して、Macの「Font Book」にドラッグ・アンド・ドロップするだけですべてインストールされます。
- Mac でフォントをインストール/削除する方法
https://support.apple.com/ja-jp/HT201749
まとめ
スライドのために2000円を支払うのは高いと感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、会社の命運をかけたスライド作成のために、優れたデザインで内容をしっかり理解してもらうための2000円と考えれば安いものです。
また、起業家として最も大事な内容や考える時間を、デザインのために使いすぎることなく、優れたデザインをそのまま活用できるという点において費用対効果は高いです。
ぜひ有料のスライドテンプレートを活用して最高のピッチデックを作りましょう!