スタートアップ

Periscope・DJI・Bessemer Venture・Scott Smith|Draper Univ DAY10

空は無限大、DJIの可能性 by Arnaud Thiecelin

ドローンメーカーDJIの現状と課題、そして解決策

DJIは2005年の6人から2018年には12000名の企業に成長した。ドローンを用いてコンシューマ市場からエンタープライズ市場までをカバーする。ドローンの産業利用用途は大きく公共、エネルギー、農業、建設、通信、移動の6つに分けられる。

例えばエネルギーについて、太陽光パネルは雨や氷によって少しずつ損傷していくが、その様子を確認するために人手が必要である。ドローンを用いて遠隔地のパネルの状況を確認できるように慣ればメンテナンスが非常に容易になる。

アメリカの航空機操縦資格であるPart107 Certified Pilotは2018年に10万人を切ってしまう。自動操縦の飛行機や無人飛行機が今後ますます増えていくだろう。

現在の社会においてドローンの課題としては、飛行場などのインフラがないということ、空域についての通知義務等がないこと、プライバシー権利とのバランス、経済的な利益を制限できないこと。

今後より広く使用されるには、追跡ツールの欠如、コンプライアンスを確保できない点、オペレータの標準化が進んでいない点、価値を測定できない点などの問題を改善する必要があるだろう。

End-to-Endによりデータ収集から実行までを自動化

ドローンはただ飛ばすというだけではない。産業ドメインの知識をベースにIoT、AI、クラウドなどを用いたエンドツーエンドのサービス提供を実現する。

データ収集を行いその結果を提示するすべてのプロセスを包括する。つまり「データ測定」「データプロセシング」「実行」をエンドツーエンドで行うことを目標にしている。具体的には以下のような現在人間が行っている業務を代替するだろう。

  • ミッションプランニング
  • ミッションコーディネーション
  • 中央管制システム
  • オートメーション(自動化)
  • 意思決定
  • 既存システムへの統合

ドローンプラットフォームの構築を目指すDJI

JDIはユーザー、政策決定者、トレーニング、ドローンサービス提供業者、システムインテグレーター、パートナー、ハードウェア開発者、ソフトウェア開発者からなるドローンプラットフォームを構築している。

DJI@Entrepreneur by Arnaud Thiercelin

DJIにおけるプロダクトオーナーは独立しており、「Mini CEO」としての役割が与えられる。ヒエラルキーではなく、何を成し遂げたのかという点から力が生まれると信じているからである。社内の競争が力の源である。

現在USのR&D責任者であるArnaud Thiercelin氏は、以前CEO・ファウンダーとして会社の経営をしていたが、2016年にDJIに参加した。これまでの経験からDJIはメリット、そして結果ドリブンの環境であると感じている。

“Meet the Draper” 撮影見学

スクリーンショット 2018-09-25 15.41.40

”Meet the Draper”はTim Draperやその父Bill Draperの前でピッチを行い、投資を募るというドキュメンタリー番組である。

今日の参加者は2名、一つは自分が持っていないがほしいデータを、クラウド上でトークンで購入することができるサービス、もう一つはAIを用いた人の顔やナンバープレートの認識でセキュリティのための人員を削減できるシステムについてピッチをしていた。

スタジオの外で起業家と話すことができたが、本気で資金を取りに来ているようだ。そして、ピッチも普通に2分程度で行われ適宜質問が飛び交いながら15分くらい会話する。

その後、起業家が退出し、残ったTim Draper氏を含む3人の投資家が、全員親指を上に向ければ投資決定、下に向ければ投資は失敗となる。これまでに投資成功になった企業も10社程度あるようだ。

マネーの虎にも素晴らしい起業家が参加しているとは思うが、マネーの虎がどちらかというと「独立」という感じなのに対して、こちらのほうがより「スタートアップ」的であると言える。

https://www.meetthedrapers.com/

Space is Open for Business by Tess Hatch

Tess Hatch氏の所属するBessemer Venture Partners(BVP)はyelp、pinterest、Skype、Boxなどに投資をしているシリコンバレーで有力なベンチャキャピタル。彼女はもともとは宇宙工学を専攻し、Space Xでのマネージャー経験もあるエンジニアであった。

“Space is Open for Business”という言葉は超小型人工衛星を打ち上げるRocket Labが使っている言葉である。Tess氏はバックグラウンドを活かして宇宙関連のスタートアップに注目している。

宇宙関連のスタートアップ企業についてはBVPのWebページに様々な宇宙関連スタートアップ企業のマップがアップロードされていて、その裾野の広さとスタートアップの多さに圧倒される。

Bessemer Venture Partners Space Stack 2018

ちなみにBessemer Venture Partnersの「Anti-portfolio」では投資しそこねた起業が、そのすれ違い当時のコメントと共に掲載されていて面白い。

アメリカ経済のための新しいOS by Scott Smith

“The New Operating System for the American Economy”

1930年代に作られた中央銀行制度や税制が現在もなおアメリカの経済のオペレーティングシステム(OS)になっている。今、このOSをアップデートするときが来ている。10年前にこのOSのオルタナティブを探すために研究を始めた。

また、銀行システムも古くなっている。ベンチャーキャピタリスト自体も既存のバンキングシステムに基づいたものである。トランザクションが増えれば増えるほどその取引コストは増える。また、税金を収めるにはブロックチェーンが一つの解決策になるだろう。

これまで40年間の経済は単に需要と供給の問題だった。企業同士が戦うことでマーケットシェアを奪うことが需要を掴むための唯一の方法であった。現代においては需要は重要な要素ではない。FacebookやInstagramはライバル企業とではなく顧客と向き合うことでマーケットを作り出している。